アストラ社に供給命令 EU側の要求下回る
EU(=ヨーロッパ連合)が、新型コロナウイルスワクチンの供給が遅れているのは契約違反だとして、イギリスのアストラゼネカを訴えていた裁判で、裁判所は、EU側の要求を下回る量の供給を命じました。
この裁判を巡っては、EUの執行機関のヨーロッパ委員会が、アストラゼネカに対し、6月末までに少なくとも1億2000万回分のワクチンを供給するよう求めていました。
これを受け、ベルギー・ブリュッセルの裁判所は18日、アストラゼネカに対し、9月27日までに8020万回分のワクチンをEU加盟国に供給するよう命じました。EU側が求めていた供給量を下回っていますが、EUのフォンデアライエン委員長は、裁判所が、「アストラゼネカが契約書の内容を守らなかったという委員会の姿勢を認めた」とコメントしています。
一方、アストラゼネカは声明で、裁判所の判断を歓迎した上で、供給量は、「6月末までに8020万回分を大幅に超える」としています。