発生後72時間経過…2万人超死亡 懸命の救助活動が続く トルコ地震
2万人以上が死亡したトルコ南部を震源とする地震は、生存率が低下するとされる「発生後72時間」を経過した後も、懸命の救助活動が続けられています。
救助隊員「準備できたよ!うまくいけば、あと30分で君を出してあげるからね」
男の子「のどが渇いた! おなかがすいて死にそう!」
これは、地震発生からおよそ80時間後に、がれきの下から6歳の子どもが救出された際の映像です。ロイター通信によりますと、男の子はその後、病院に搬送され、治療を受けているということです。
9日、生存率が低下するとされる「発生後72時間」を経過した後も、懸命の救助活動が行われていて、生存者の救出が急がれています。
ロイター通信によりますと、トルコと国境を接するシリアで、これまでにあわせて2万700人以上の死亡が確認されました。
こうした中、トルコでは「救助活動が遅い」などと政府の対応を批判する声が上がり始めています。地元メディアによりますと、政府与党の議員も、「早急に軍の動員を増やすべきだ」と対応の遅れを批判していて、エルドアン大統領が今年5月に前倒しでの実施を表明していた大統領選挙にも影響が出る可能性があります。
一方、国連のグテーレス事務総長は9日、シリアへの支援が再開されたと発表しました。
グテーレス事務総長「国連の最初の輸送隊がシリア北部に入った。シェルターや必要な救援物資を積んだトラック6台が含まれています」
国連は2500万ドルの基金を拠出し対応を急いでいますが、さらなる支援を国際社会に呼びかけました。