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ロシアが“超音速対艦ミサイル”発射 なぜ?――日本海は「アメリカ攻撃の重要拠点」 利害一致で…北朝鮮と「軍事的脅威」高める狙いか

2023年3月29日 10:33
ロシアが“超音速対艦ミサイル”発射 なぜ?――日本海は「アメリカ攻撃の重要拠点」 利害一致で…北朝鮮と「軍事的脅威」高める狙いか

ロシア軍がミサイルを発射した日本海。ウクライナ侵攻後も24回の軍事行動が確認され、ロシア側の重要拠点です。一方、北朝鮮の核弾頭は小型化され、核開発がさらに進む見通しです。両国は利害が一致し、日本周辺で軍事的脅威を高めていく恐れがあります。

■原潜守る軍艦が往来…「重要拠点」に

有働由美子キャスター
「驚いたのは、ロシア軍が日本海でミサイルを発射したことです。ウクライナ支援を打ち出す日本への警告なのでしょうか?」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「その狙いもあるかもしれませんが、そもそも日本海はロシア軍にとって重要な拠点です。そのためここでミサイル演習をします」

「アメリカを攻撃するための拠点です。安全保障が専門の明海大学の小谷哲男教授によると、オホーツク海に核ミサイルを搭載した原子力潜水艦を置いています。ここからミサイルをアメリカに向けて撃つ態勢を取っています」

「この潜水艦を守るための軍艦がオホーツク海と日本海を行ったり来たりするので、この海域をロシアは重要な拠点と位置づけ、ウクライナに侵攻している中でも戦力を維持しているそうです」

■日米韓の軍事演習に神経尖らすロシア

小野委員
「日本のすぐそばのこの海域一帯で、ウクライナ侵攻後のこの1年間、ロシア軍がどんな動きをしたか調べました。駆逐艦を動かしたり爆撃機を飛ばしたり、ミサイルの発射演習もしています。分かっているだけでも、こうした動きが24回ありました」

有働キャスター
「かなり(の回数)ですね」

小野委員
「アメリカの原子力空母が(韓国・釜山に)来て、日本を含めた軍事演習を今後行おうとしています。この動きはロシアも気にしているはずです」

有働キャスター
「日米韓が連携するとロシアがピリピリすると…」

■韓国の大学教授「総書記に自信」

小野委員
「ピリピリするといえば北朝鮮も同じ。金正恩総書記が、核弾頭とみられるものを視察しました。その写真を見た、北朝鮮軍事に詳しい韓国の金東葉教授は『核弾頭は小型化、軽量化が進み、さまざまなミサイルに装着が可能だとみられる』と言います」

「金教授は、『北朝鮮の核兵器の完成度は非常に高い水準に達していて、金総書記も自信を持っているように見える』とも分析しています」

「北朝鮮のミサイルとロシアのミサイルは、奇しくも同じ日にニュースになりました。この両者はともにアメリカから経済制裁を受け、利害が一致しています。今後連携して軍事的脅威を高めていくとも考えられ、まともに向き合うのが日本で、その舞台が日本海です」

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■北東アジアをロシアから見ると?