王毅外相「テロ組織と一線を」タリバン会談
中国の王毅外相は28日、アフガニスタンの反政府勢力タリバンの幹部らと会談し、「いかなるテロ組織とも一線を画すことを望む」と述べました。
中国外務省によりますと、王毅外相は天津市内でタリバンの幹部らと会談し、「タリバンはアフガンの全局面を左右する軍事的・政治的な勢力だ」と強調したうえで、「平和と和解の再建プロセスで重要な役割を果たしてほしい」と求めました。
タリバンがアフガンで勢力を拡大する中、中国政府は新疆ウイグル自治区の独立を目指すグループ「東トルキスタン・イスラム運動」がタリバンと連携し、活動を活発化させることを強く警戒しています。
このため、王毅外相は会談でこのグループを名指しした上で、タリバンに対し「すべてのテロ組織と一線を画すことを望む」と述べました。
タリバン側は、「いかなる勢力もアフガンの領土を利用して中国に危害を加えることを許さない」と述べたということです。
中国は、アフガン政府とタリバンの双方と関係を維持していて、王毅外相は今月14日にアトマル外相とも会談しています。
アメリカ軍がアフガンから撤退を進める中、存在感を示す狙いもありそうです。