IAEAグロッシ事務局長 ザポリージャ原発“安全確保5原則”順守訴え 違反は公表へ
国際原子力機関(=IAEA)のグロッシ事務局長は5日、ウィーンで始まった定例理事会で、ウクライナにあるザポリージャ原発の安全確保に関する5原則を順守するよう訴え、違反があった場合は公表すると明らかにしました。
ウクライナのザポリージャ原子力発電所は現在ロシア軍が占拠していて、今後も周辺で激しい戦闘が予想されることから、事故などの危険性が高まっています。
このためIAEAのグロッシ事務局長は、ウクライナ、ロシア双方と協議を重ねた上で、先月30日、国連の安全保障理事会で、原発に向けた攻撃の禁止、原発を重火器の保管場所や兵士の基地として利用しないなど、ザポリージャ原発の安全確保に関する5つの原則を発表していました。
グロッシ事務局長は冒頭の挨拶で、「安全5原則を順守することを要請する」と述べ、違反があった場合は公表することを明らかにしました。
また、今後の状況によっては現地で監視する専門家の数を増やすこともありうると述べ、違反する軍事活動について厳しく監視していく姿勢を示しました。