人工妊娠中絶を厳しく制限しているメキシコで７日、最高裁判所が中絶の罰則化を違憲とする判決を下しました。裁判長は「女性の権利獲得への歴史的一歩」だと強調しました。

メキシコは中絶を基本的に認めないカトリック教徒が多く、中絶が厳しく制限されています。

そうした中、ロイター通信によると、メキシコ最高裁は７日、北部・コウアイラ州の中絶の罰則化を違憲とする判決を全員一致で下しました。判事は「誰もが自発的に妊娠している訳ではない。中絶することが無知で悪であるとして女性が罰せられている」と中絶禁止を厳しく批判しました。

メキシコと隣接するアメリカ・テキサス州では中絶を制限する法律が発効されたばかりで、アメリカ国内では批判が上がっていました。メキシコでも女性の権利を訴える運動が高まり、裁判長は今回の判決について「女性の平等や尊厳、権利獲得への歴史的な一歩だ」と強調しました。