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比“犯罪取り締まり”国際刑事裁判所捜査へ

2021年9月16日 14:34

フィリピンのドゥテルテ大統領が主導した、容疑者の殺害も辞さない薬物犯罪への強硬な取り締まりについて、国際刑事裁判所は15日、人道の罪にあたる疑いがあるとして、正式に捜査することを承認しました。

ドゥテルテ大統領は就任後、治安の改善を重要課題とし、容疑者の殺害も容認する大規模な「薬物犯罪撲滅作戦」を行いました。これについて、オランダのハーグにある国際刑事裁判所は、人道の罪にあたる疑いがあり、捜査を始める合理的な根拠があると述べました。

国策に基づき、民間人に対して広範囲で組織的な攻撃が行われた可能性があるということです。

裁判所に捜査を要請した検察官は、警察などによって数千人から数万人の民間人が殺害されたと指摘しています。フィリピンは2019年、予備調査に反発して国際刑事裁判所から脱退しましたが、裁判所は脱退前の犯罪については、管轄権が及ぶと判断しました。

これに対して、ドゥテルテ大統領の報道官は、フィリピンは捜査に協力しないと述べています。