中国政府 外国メディア“通報”の幹部表彰
中国の地方当局の幹部が、「マイナス面」を報道したとする外国メディアを通報し、中国政府から表彰されていたことが分かりました。
これは貴州省の地方当局が10日に発表したもので、地元の貧困対策を取材した外国メディアについて「反中メディアがマイナス面を違法に報道し、国外であおり立てた」などとして政府に通報したことを明らかにしました。
これに対し中国政府は通報した地元当局の幹部を「国家安全への危害を防いだ」などとして表彰したということです。
一部の中国メディアは、「マイナス面」を報道したとするアメリカメディアの記者の実名や顔写真などを掲載して伝えています。
これに関し中国外務省の報道官は会見で「関連部門に状況を確認中」とした上で、「いわゆる報道の自由を名目に、フェイクニュースをでっち上げ中国を中傷する行為には断固反対する」と述べました。
国内メディアの締め付けを強め情報統制を加速させる中国では、政府や共産党の意向に沿わない外国メディアを「反中」メディアとしてやり玉に挙げ、非難や中傷の対象にする傾向が強まっています。