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中国・習主席「寝そべり主義」を問題視

2021年10月18日 13:14

中国の若者の間で競争社会に背を向け、頑張らない生き方を目指す「寝そべり主義」が広がっていることについて、習近平国家主席が会議で取り上げ、問題視していたことが明らかになりました。

中国共産党の理論誌「求是」によりますと、習主席は8月に開かれた党の会議で「社会の階層の固定化を防止し、誰もが発展できる環境を作り、寝そべり主義に陥ることを避けなければならない」と述べたということです。

中国では、激しい競争社会に背を向け、頑張らず欲張らず、ストレスのない生き方を目指す「寝そべり主義」がSNS上で提起されると、若者の間に共感が広がり社会現象になりました。しかし、習主席自らこの現象に言及したことで、指導部が危機感を強めていることが浮き彫りになった形です。

習主席はまた、「過度な社会保障を行うことで怠け者を養う福祉主義の罠に陥ることは、断固、防がなければならない」と述べました。

習主席は経済的な格差を解消する「共同富裕」を次の目標に掲げていますが、会議の中では「今世紀半ばまでに基本的に実現する」として、2050年ごろまでの達成を目指す考えを強調したということです。