中国 「不動産税」を試験的に導入へ
中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会は、日本の固定資産税にあたる「不動産税」を試験的に導入することを決めました。不動産価格の高騰を抑制し、格差の是正につなげる狙いがあるとみられます。
国営新華社通信によりますと、全人代の常務委員会は23日、一部の都市で「不動産税」を試験的に導入することを決めました。
不動産税をめぐっては、これまで上海市と重慶市で、建物への課税は導入されていましたが、今回はそれに加え、土地の使用権も対象となります。
具体的な地域や税率などは今後、中国政府が決定し、5年間の試験期間の結果を踏まえ、全国でも本格的に導入させたい考えです。
「共同富裕」をかかげる習近平指導部としては、富裕層による投機などで高騰した不動産価格を抑制し、格差の是正につなげる狙いがあるとみられます。
一方で、不動産大手「恒大集団」の経営不安などで中国の不動産市場が低迷する中、今回の導入がさらに追い打ちをかける懸念も指摘されています。