中絶制限めぐり米最高裁審理“肯定”相次ぐ
アメリカの連邦最高裁は1日、人工妊娠中絶を制限する南部ミシシッピ州の州法が、憲法違反にあたるかどうかの審理を始めました。初日の審理では、判事から中絶の制限に肯定的な発言が相次ぎました。
最高裁で争われるのは、ミシシッピ州で2018年に成立した、妊娠15週より後の中絶を原則禁止する州法が憲法違反にあたるかどうかです。この日の審理では、9人の判事のうち、保守派の6人から中絶の制限に肯定的な発言が相次ぎました。
首都ワシントンの最高裁前には、アメリカ各地から中絶賛成派・反対派双方が集まり、関心の高さもうかがわせています。
アメリカ世論は中絶の是非をめぐって二分されていて、来年6月にも出る見通しの最高裁の判断は、各州での中絶をめぐる裁判や来年11月の中間選挙の行方にも影響を与えるとみられています。
バイデン大統領は1日、1973年に下された中絶の権利を擁護する最高裁判決、いわゆる「ロー対ウェイド判決」を支持する考えを改めて示しました。