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夏休みの子どもたちが軍事トレーニング「愛国軍事キャンプ」 ロシア

2024年7月28日 12:09
夏休みの子どもたちが軍事トレーニング「愛国軍事キャンプ」 ロシア

愛国教育を推進するロシアで多くの子どもたちが軍事トレーニングに取り組む、「愛国軍事キャンプ」を取材しました。

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今月、私たちが向かったのは、モスクワ中心部から車でおよそ5時間のキャンプ場。

記者「こちらの場所では、多くの子どもたちが銃の構え方の訓練を行っています」

日本の中学生・高校生にあたる少年少女たちが軍事トレーニングを受けていました。実はこの場所は、ロシア各地にある「愛国軍事キャンプ」の一つ。

「祖国への義務!名誉を!力を合わせて大勝利を!」

ウクライナ侵攻後、プーチン政権は愛国教育の予算を大幅に増やし、こうしたキャンプの新設や支援にも力を入れています。

このキャンプには夏休み中の子どもたち100人以上が参加し、さまざまな軍事トレーニングを受けながら軍隊式の集団生活を送っていました。

なぜキャンプに参加したのか、聞いてみると──

15歳の少年「軍医になりたいので、ここで学ぶ軍事知識が役立ちます。祖国のために貢献したい」

14歳の少年「私はスポーツが大好きです。小銃などを使った軍事訓練も楽しんでいます」

スポーツやサバイバル訓練、歴史学習を通じた愛国心教育なども行われるこちらのキャンプ。責任者は、あくまで教育施設だと強調しつつ将来の兵役にも役立つと話します。

キャンプの責任者「私たちの専門的なプログラムは、軍の大学に入ったり、軍に入隊する際、その助けになるでしょう」

ウクライナ侵攻が長期化する中、愛国・軍事教育を重要視するプーチン政権。去年から、高校での基礎的な軍事訓練も義務づけられました。子どもたちが将来、ウクライナで戦うことも想定しているのか、教官に聞いてみると──

教官「その質問には答えられません。ただ言えるのは、愛国教育は常に重要であり、今後も重要であり続けます」