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韓国・文大統領 最後の演説で日本は“謙虚に”と注文

2022年3月1日 12:56
韓国・文大統領 最後の演説で日本は“謙虚に”と注文

韓国の文在寅大統領は1日、日本に関連する式典で任期中、最後の演説を行い、「歴史の前に謙虚であるべき」とあらためて日本側が姿勢を改めるよう求めました。

文在寅大統領「一時、不幸だった過去の歴史を乗り越え、未来に向かって協力すべきです。歴史を直視して、歴史の前に謙虚でなければなりません」

文大統領は日本からの独立運動を記念する式典で、日韓の協力は「未来世代のための責務」だとして、世界的な課題に共に対応するため、対話の扉は常に開いていると呼びかけました。一方で「日本は隣国の国民の傷に共感できる時、信頼される国になる」と述べ、「歴史の前に謙虚であるべきだ」と求めました。

文大統領は5月に退任しますが、5年の任期の間に、いわゆる元徴用工や慰安婦問題などをめぐり、日韓関係は“戦後最悪”といわれるまで悪化しました。任期中に日本に関連する式典で演説するのはこれが最後でしたが、文大統領はこれらの問題に具体的に言及せず、基本的な立場の表明にとどまりました。

一方、次の大統領を目指す同じ与党の李在明候補は、1日放送のテレビ演説で、日韓両国は「歴史・領土問題と社会・経済を分けて近づくべき」と述べつつも、「歴史を歪曲(わいきょく)している」などと日本側の姿勢を批判しました。