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「ウイルスよりも対策が恐ろしい」上海で団地“封鎖”相次ぐ

2022年3月16日 20:58
「ウイルスよりも対策が恐ろしい」上海で団地“封鎖”相次ぐ

中国の上海では、感染者がいないことを確認し、感染拡大を防ぐために、感染者や濃厚接触者が見つかっていなくても封鎖される団地が相次いでいます。市民からは「ウイルスよりも厳しすぎる対策の方が恐ろしい」との声も上がっています。

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16日、中国・上海の団地の入り口は固く閉ざされていました。午前5時に上海当局が突然封鎖し、すべての住人が外に出られなくなったというのです。

中国では、各地で感染者が急増しています。

上海では、感染者や濃厚接触者が見つかっていなくても、48時間封鎖される団地が相次いでいます。その間、外出は一切禁止になります。スーパーや薬局などを除き、周辺の店も営業はできません。

理由は、感染者がいないことを確認し、感染拡大を防ぐためです。

封鎖期間中には団地のすべての住人に複数回のPCR検査を実施します。全員の陰性が証明されなければ封鎖は解除されないということです。

16日朝に封鎖された団地には、大人から子供まで検査を受けるための長い列ができていました。

また、封鎖された大学では、門の外から食料品を投げ入れたり、棒を使って受け渡したりする様子も見られました。

徹底した対策で感染を押さえ込もうとする中国の「ゼロコロナ政策」。

市民生活や経済への影響が大きく、「ウイルスよりも厳しすぎる対策の方が恐ろしい」などと、不満の声も上がっています。