G20サミットで首脳宣言採択 難航予想一転…インド・モディ首相が宣言
インドで始まったG20サミット=主要20か国、地域首脳会議は、難航することが予想された首脳宣言が採択されました。
10日の議論を待たずに突然、発表された首脳宣言の採択に報道関係者だけでなく、各国の担当者からも驚きの声があがりました。
G20サミット議長インド・モディ首相
「首脳宣言を採択したことを宣言します」
首脳宣言の採択は議長国であるインドのモディ首相が明らかにしました。
首脳宣言は全会一致が原則なことからウクライナ侵攻を巡って意見が対立し、とりまとめが難航することが予想されていました。
首脳宣言ではウクライナ侵攻を「戦争」と表現した上で「領土獲得のための武力による威嚇や行使を慎まなければならない」と明記しています。
一方で「ほとんどの国が強く非難した」とした前回に比べ「非難」という表現が消え、対立が続く欧米とロシア双方に配慮したかたちです。
また、「世界の食料とエネルギーの安全保障などに関して負の影響をもたらしている」としてウクライナ侵攻による経済的な影響についても強調しています。
ただ、ウクライナは「誇れるものではない」とさっそく批判していて国際社会の亀裂がかえって浮き彫りになったかたちです。