多数の民間人遺体…露側反論“ウクライナのねつ造”
ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウ近郊の町では、民間人とみられる多くの遺体がみつかり、衝撃が広がっています。欧米諸国はロシア軍による戦争犯罪だと非難の声を強めています。
ロシア軍が撤退したキーウ近郊のブチャでは徐々に被害の状況が明らかになり、民間人とみられる多数の遺体が路上に放置されていました。
AP通信は集団墓地に多くの遺体が埋葬され、一部は遺体袋に入れられていない状態で埋められていると報じています。また、路上に放置された遺体の中には後ろ手に縛られ、頭を撃たれた状態の人も見受けられました。ブチャ市長は住民300人以上が殺害されたとしています。
ゼレンスキー大統領「殺され、拷問され、撃たれた。民間人は何百人も確認された。遺体が散乱し地雷が埋められ、遺体にも地雷が仕掛けられている。全ての地域で略奪の影響も出ている」
AP通信によりますと、ブチャを訪れたキーウのクリチコ市長は「ブチャで見たものは、おそろしく、残念ながら映画などではなく、現実で起きているものだ」などと話しました。
一方、ロシア国防省はウクライナ側によって作られた映像だと主張し、虐殺行為を否定しています。
こうした事態を受け、欧米諸国からはロシアへの非難が相次いでいます。
ドイツのショルツ首相は「ロシア軍の犯罪を調査しなければならない」と非難、アメリカのブリンケン国務長官も、「衝撃を受けた」とした上で、戦争犯罪を証明する証拠を集め、責任を追及していく考えを示しています。