フィリピンのマルコス大統領に対し、「殺し屋を雇った」と発言したサラ副大統領は11日、国家捜査局の出頭命令に応じませんでした。サラ氏は会見を開き、「公正な捜査は期待できない」などと主張しました。

フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領は先月、「もし自分が殺されたら、マルコス大統領夫妻らを殺すよう殺し屋に指示した」などと発言し、国家捜査局が脅迫などの疑いで捜査しています。

ロイター通信によりますと、サラ氏は11日、国家捜査局の出頭命令に応じず、代わりに弁護士を通じて書面を提出しました。脅迫などの容疑について「強く否定する」とつづられていたということです。

また、サラ氏は11日、会見を開き、 政府側は「偏った発表」を行っているとした上で、その政府側による調査に「公正さは期待できない」などと主張しました。

サラ氏とマルコス氏は2年前の大統領選挙では共闘したものの、政策の不一致などから関係に亀裂が生じ、今年に入り対立が激しさを増しています。

サラ氏は今後も出頭しない構えをみせていて、捜査の行方が注目されます。