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ASEAN外相会議後に声明…混乱続くミャンマーの人道支援継続など盛り込む

2024年1月30日 0:02
ASEAN外相会議後に声明…混乱続くミャンマーの人道支援継続など盛り込む

ASEAN=東南アジア諸国連合は29日、ラオスで外相会議を開きました。会議後に公表された報道声明では、クーデター後の混乱が続くミャンマーについて「ASEANの不可欠な一部」とし、人道支援を継続することなどを盛り込みました。

ラオス北部ルアンプラバンで開かれた非公式会議には、ASEAN各国の外相のほか、ミャンマーからは軍が派遣した外務省の高官が「非政治的な代表」として出席しました。

クーデターのあとミャンマー軍は、ASEANの主要会議に「非政治的な代表」しか出席が認められないことに反発し会議を欠席してきましたが、ASEAN域内で孤立が深まる中、今回は一定の歩み寄りを見せた形です。

会議後に公表された議長声明では、ミャンマーついて「ASEANの不可欠な一部」とし、軍と民主派勢力の戦闘で家を追われた避難民などへの人道支援を継続することなどを盛り込みました。

一方で、ミャンマー軍が暴力の停止など5つの合意項目を履行することの重要性も再確認したとしています。

議長国ラオスの外相は会見で、「ミャンマー問題は一夜にして解決しないことは認めざるを得ない」としながらも、「トンネルの先には小さな光がある。ミャンマーに関与すればするほど、現状について理解が深まると確信している」と述べ、ミャンマーとの対話を続ける考えを示しました。

また、ASEAN加盟国のフィリピンなどが中国と領有権を争う南シナ海をめぐっては「一部の外相から緊張を高め、地域の平和と安定を損なう活動に懸念が表明された」と中国を念頭にした文言が盛り込まれました。