エリザベス女王「国葬」に天皇皇后両陛下が参列 「悲しい理由ですが…」留学中に親しくした女性は…
19日に行われるエリザベス女王の国葬に、天皇皇后両陛下も参列されることが決まりました。両陛下にとっては、即位後初の外国訪問となります。そのイギリス・ロンドンには、天皇陛下の訪問を心待ちにしている女性がいました。
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イギリス・ロンドンでは、エリザベス女王への一般市民の弔問が24時間態勢で続いています。2日目の16日も、会場の外では大勢の人が列をなしていました。
日中も深夜も絶えることのない、エリザベス女王との最後の別れを惜しむ人たち。弔問は、国葬が行われる19日朝まで続く予定です。
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国葬には、各国のロイヤルファミリーのほか、日本の天皇皇后両陛下も参列されることが閣議で正式に決まりました。両陛下にとっては、即位後初めてとなる海外訪問です。17日、政府専用機で日本を出発され、日程は機内泊も入れた4日間になるということです。
16日、天皇陛下は「日本商工会議所創立100周年記念式典」に出席されました。17日のイギリスへの出発を前に、皇后さまは体調を考慮し、出席を控えられました。
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側近によると、天皇陛下はイギリス留学時の1984年、エリザベス女王夫妻から招待を受けて数日間、避暑地のバルモラル城に滞在されていました。
夫のフィリップ殿下に連れられて野山を散策、双眼鏡でシカを観察したり、笑顔で写真を撮ったりされました。家族の一員のように過ごしたことを鮮明に覚えていて、懐かしく話されていたということです。
両陛下が訪問されるロンドンには、留学中の天皇陛下と親しくしていた女性がいました。
ナディーン・ボンソールさん
「彼(天皇陛下)は、とても礼儀正しくシャイでした」
見せてくれたのは、「NARUHITO」の文字が書かれたゲストブックや、丁寧な筆記体でつづられた陛下直筆の手紙です。ボンソールさんは、故三笠宮寛仁さまと親交があったことが縁で、留学中の天皇陛下を自宅に招いて週末を過ごしました。
ナディーン・ボンソールさん
「参列に感激しています。歴史的瞬間だと思います。悲しい理由ではありますが、思い出深い訪問であることを願います」
留学後も天皇陛下はイギリスを訪問され、エリザベス女王からも歓迎を受けていました。
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イギリス王室によると、エリザベス女王の棺(ひつぎ)は、日本時間19日の午後6時半すぎに、国葬が行われるウェストミンスター寺院に運ばれます。
国葬は日本時間午後7時から約1時間続く予定で、棺はその後、エリザベス女王が晩年のほとんどを過ごした、ロンドン郊外のウィンザー城に移動。城内で追悼行事が行われた後、城の中にある礼拝堂に埋葬される予定です。