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ロシアとウクライナ“トルコと国連が仲介”「穀物輸出」再開に向け合意

2022年7月23日 6:32

ロシアのウクライナ侵攻により、穀物の輸出が停滞している問題で、ロシアとウクライナは22日、トルコと国連の仲介で輸出の再開に向けた合意文書に署名しました。事態打開に向けた大きな一歩となるのでしょうか。

ロシアとウクライナが署名した合意文書では、穀物を積んだ船のために安全な航路を確保し、貨物船に対していかなる攻撃も行わないなどとしています。

ロシア、ウクライナ、トルコ、国連が共同で運航を監視するとして、そのための拠点をトルコのイスタンブールに設立します。また、ウクライナに出入りする船が武器を積んでいないかも検査します。

国連・グテーレス事務総長「この合意は、破綻の危機に瀕した途上国や、飢餓の危機に瀕した人々を救済するだろう」

合意を受けて、ウクライナ南部のオデーサなど3つの港から穀物の積み出しが再開される予定です。

ウクライナ大統領府によりますと、ゼレンスキー大統領は「ウクライナの利益に完全に合致している」と合意を評価しました。

一方で、「ロシア側の挑発やウクライナや国際的な努力をおとしめようとする試みがあるかもしれないことは誰の目にも明らかだ」とロシアへの不信感をにじませ、けん制しました。

ウクライナは世界有数の穀物輸出国で、穀物価格が高騰する中、今後、合意が順守されるかが焦点となります。