「日本は地雷撤去で復興支援を」駐日ウクライナ大使が訴え
ウクライナのコルスンスキー駐日大使は、都内で講演し、「日本にはソフトパワーで復興を支援してほしい」と述べ、地雷撤去や医療への支援を訴えました。
大使は、ロシアによる侵略をめぐり「ウクライナだけで勝つことは極めて難しい」と述べ、国際社会に対し、防空システムなどさらなる武器供与の必要性を訴えました。ただ、「日本にはそれが無理だということは承知しており、別の形での多くの支援に感謝している」と語りました。
その上で、「日本にはソフトパワーで戦後の復興を支援してほしい」と述べ、特に地雷除去やケガをした民間人のリハビリへの支援を求めました。
ウクライナ政府は、国内で地雷などの爆発物の処理が必要とされる面積はイタリアの国土に匹敵する30万平方キロに及び、全て撤去するには少なくとも10年かかるとの見方を示しています。
大使はまた、インフラ整備などビジネス面での協力にも期待を示し、「ウクライナを戦略的パートナーとして信頼すれば、いまロシアで損失している金額よりさらに大きいメリットがある」と強調しました。
一方で、世界の安全保障をめぐっては、国連安全保障理事会が機能していないと指摘し、安保理改革の必要性を訴えました。
さらに、北朝鮮や中国を念頭に「ロシアの現在の行動を許せば、国際社会には力がないと考え武力行使する国がでてくる可能性が高い」と主張しました。