台湾 デジタル担当相のオードリー・タン氏退任へ 来月に新政権発足
台湾で来月、発足する新たな政権で、新型コロナウイルス対策などで知られたデジタル担当大臣のオードリー・タン氏が退任することが決まりました。
台湾では来月、与党・民進党の頼清徳氏が総統に就任し、新たな政権が発足します。就任を前に頼氏は10日、内閣トップの首相にあたる行政院長に、側近の卓栄泰氏を任命すると発表しました。
卓氏は16日、閣僚人事の一部を発表し、現在、デジタル担当大臣を務めるオードリー・タン氏を退任させ、新たに別の専門家を起用すると明らかにしました。
タン氏は、デジタル技術を使った新型コロナ対策などで知られていましたが、台湾メディアによりますと、今年1月の台湾総統選挙で拡散された偽情報への対応が不十分だったほか、予算の無駄遣いなどが指摘されていました。
また、現政権についての世論調査で、回答者の5割以上が「特殊詐欺への対策が不十分」と答えていて、インターネットを使った詐欺が多発する中、タン氏の指導力不足が追及され、留任は困難とみられていました。