×

トランプ大統領 施政方針演説で成果強調 日本にも言及 “トランプ関税”発動の影響、カナダでは…

2025年3月5日 19:26
トランプ大統領 施政方針演説で成果強調 日本にも言及 “トランプ関税”発動の影響、カナダでは…

アメリカのトランプ大統領は4日、施政方針演説を行い、日本を含むさまざまな国を名指しして、これまでの成果を強調しました。トランプ大統領の発言が、世界中に影響を与えています。

   ◇

第2次政権発足後、初めての議会演説となる施政方針演説を行ったアメリカのトランプ大統領。冒頭には…。

トランプ大統領
「America is back!」

大歓声が沸き起こりました。

「アメリカンドリームの再生」をテーマとした演説では、大統領に就任してから、すでに多くの成果をあげているとアピール。

トランプ大統領
「歴代政権が4年や8年で行った以上のことを、我々はわずか43日間で達成した。そしてそれはまだ始まったばかりだ」

ときおり「USAコール」も起こりますが、立ち上がっているのは与党議員だけ。

壮大な計画も明かしました。

トランプ大統領
「私たちは人類を宇宙へと導き、火星やそのはるか彼方(かなた)にアメリカの国旗を立てるつもりだ」

“アメリカンドリームは止められない”と話したトランプ氏。政権の最優先事項の一つとして経済対策を挙げ…。

トランプ大統領
「インフレに打ち勝つための私たちの戦いの主な焦点は、エネルギーコストの急速な削減だ」

トランプ政権では、アラスカで世界最大級の天然ガスパイプラインの建設に取り組んでいるとした上で…。

トランプ大統領
「日本、韓国、その他の国々は、何兆ドルもの資金を投じて、私たちのパートナーになりたいと考えています」

日本にも触れました。

また、先月の会談中に激しい口論となったウクライナのゼレンスキー大統領から、少し前に“重要な手紙”を受け取ったと明らかにしたトランプ氏。

トランプ大統領
「その手紙には『ウクライナは恒久的な平和に近づくために、できるだけ早く交渉のテーブルにつく用意がある』と書かれていた」

そして、戦争を終わらせるためロシア、ウクライナ双方と話し合う必要があると、改めて強調しました。

1時間40分近く続いた演説でトランプ氏は、関税についても言及。

トランプ大統領
「他国は何十年もの間、アメリカに関税をかけてきた。そして今、我々がそれを使う番だ」

トランプ政権は4日から、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課しています。

NNNウィンザー 末岡寛雄記者
「アメリカとカナダを結ぶ国境の橋では、ひっきりなしに大きなトラックが行き交っています。物流の大動脈であるということがわかる」

製品や農作物などの約75%をアメリカに輸出しているカナダ。不安の声があがりはじめています。

すべての製品をアメリカに輸出しているという、カナダ・ウィンザーにある自動車部品工場では…。

自動車部品工場オーナー
「関税の影響はもろに受けます。生産(拠点)がアメリカに変えられてしまう可能性も考えられます」

別の会社からは、「1週間以内に会社を閉鎖するかもしれない」という話も聞いているといいます。打撃を受ける輸出産業。

一方、かんきつ類など、多くの商品をアメリカから輸入しているスーパーでは…。

スーパーのオーナー
「これはすべてアメリカ産です」

カナダが対抗措置として、アメリカ製品の一部に25%の関税を課すことを明らかにしているため…。

スーパーのオーナー
「(関税で)アメリカから買う、すべてのものの価格が上がります。それは消費者に負担してもらうしかありません」

   ◇

トランプ政権発足から1か月あまり。世界中に影響が広がっています。

最終更新日:2025年3月5日 19:26