避難民“経済的自立”課題も…就職に立ちはだかる「言葉の壁」 ポーランド
ロシアの軍事侵攻で300万人近いウクライナ人を受け入れたポーランドでは、避難民の経済的な自立が課題になっています。しかし、就職には「言葉の壁」が大きく立ちはだかっています。現地から杉道生記者の報告です。
◇ ◇ ◇
ポーランド南部・クラクフにある労働局。職員が案内してくれたのは、求人情報の掲示板です。
クラクフの労働局職員「こちらに全ての求人情報が表示されています」「現在は3364件あります」
3000件以上ある求人のうち、約6割の仕事には、ウクライナから避難した人も応募することができます。ただ、ポーランド語が話せることが条件となっています。
一方、ポーランド語を話せないウクライナ人に向けた求人情報は、ビルの清掃など、比較的会話を必要としない仕事がほとんどです。その数は100件ほどしかありません。
クラクフの労働局職員「言葉の壁はありますし、十分な求人がないのは間違いありません」
――Q.経済的な自立を求める声もありますが?
クラクフの労働局職員「確かに国からの支援には限りがありますので」
クラクフの労働局では、来月から、避難民がポーランド語を学べる場を設けるなどして、経済的な自立を支援したい考えです。