世界で初めて、遺伝子を操作したブタの心臓を人間に移植した男性が亡くなったことが分かりました。

メリーランド大学病院は9日、今年1月にブタの心臓を移植した末期の心臓病を患う57歳の男性が亡くなったと発表しました。

移植された心臓は、術後数週間は拒絶反応の兆候もなく良好に機能していたということですが、数日前から容体が悪化し始めたということです。

大学病院は、「遺伝子を組み替えたブタの心臓が、人の体内で十分機能することが分かった」「今後も研究を続ける」としています。

一方、男性の遺族は「奇跡的な努力なしには得られなかった貴重な時間を一緒に過ごすことができた」と感謝を述べた上で、「この物語が終わりでなく、希望の始まりとなることを願っている」とコメントしています。

■写真提供：メリーランド大学病院
（先月13日撮影）