韓国で元慰安婦らが日本政府に損害賠償を求めた裁判で、ソウル高等裁判所は23日、原告の訴えを認め、日本政府に賠償を命じました。

原告の一人、李容洙（イ・ヨンス）氏「日本に法的に私たちは勝ちました。日本は原告らに心から謝罪し、判決に従って賠償をすべきだと思います」

この裁判は元慰安婦らが日本政府に損害賠償を求めていたもので、一審では国家は外国の裁判で裁かれないとされる「主権免除」の原則を認め、原告の訴えは却下されていました。

その後、原告らは控訴していましたが、23日の控訴審判決でソウル高裁は一審判決を取り消し、「望まない行為を強いられ、終戦後も正常な社会生活に適応できない損害を負った」として、日本政府に賠償を命じました。

元慰安婦をめぐっては2021年、韓国での別の裁判で日本政府に賠償を命じる判決が確定していますが、日本側は賠償に応じていません。

こうした状況に原告側は「日本の自発的な謝罪と履行を促したい」としています。