収監中に死亡したロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏について20日、母親が刑務所の前から、遺体を返してほしいとプーチン大統領に訴えました。

16日に死亡したとされるロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の遺体は依然、遺族に引き渡されていません。

こうした中、現地入りしている母親のリュドミラさんが20日、プーチン大統領に対して、遺体を早く引き渡すよう求めました。

母・リュドミラさん「この問題の解決はあなた（プーチン大統領）にかかっています。早く息子に会わせてください。アレクセイ（ナワリヌイ氏）の遺体を直ちに引き渡すことを求めます」

ナワリヌイ氏の遺体についてはロシアの独立系メディアが、母親の到着前に刑務所から搬出された可能性を指摘しています。捜査当局は母親に「14日間は引き渡せない」と説明していて、支援者は「殺人の痕跡を隠すためだ」と批判していました。

これに対してロシア大統領府のペスコフ報道官は20日、「ナワリヌイ氏の死にプーチン大統領が関与したとの疑惑は全く根拠がない」と否定しました。