中国調査船が入港、インド洋で諜報活動“拡大”か スリランカ南部
インド洋にあるスリランカ南部の港に16日、中国の調査船が入港しました。船は中国軍に所属していて、インドやアメリカなどは中国がインド洋で諜報(ちょうほう)・調査活動を拡大するためとみて警戒を強めています。
中国の調査船「遠望5号」は16日、スリランカ南部にあるハンバントタ港に入港しました。
この港は中国からの多額の融資で建設されたものの、スリランカ側が債務の返済をできず、いわゆる「債務のワナ」に陥ったため99年間の運営権が中国側に譲渡されました。
アメリカやインドは、この港が中国の軍事拠点化することを警戒していて、調査船の入港にも神経をとがらせてきました。
先月に発足したスリランカのウィクラマシンハ政権は、一旦は入港の延期を求めたものの一転、入港を容認しました。
「遠望5号」は中国軍にも所属していて、インドメディアなどは「スパイ船」などと報じていますが、中国政府は海洋科学調査が目的だとして「他の国の安全保障や経済的な利益に影響を与えることはない」と強調しています。