北朝鮮は、打ち上げからわずか2時間半後に国営メディアを通じて打ち上げの失敗を明らかにしました。

朝鮮中央通信は、打ち上げ失敗の原因ついて、非常爆発システムの誤作動だと明らかにしています。ただ、「エンジンの信頼性やシステム上の大きな問題ではない」として、10月に再び打ち上げを断行するとの立場を示しました。

前回5月の失敗のときとは違い、再打ち上げの具体的な時期を示していて、「早期に修復可能な範囲の失敗」だと強調する狙いがあるものとみられます。

一方、今週から来週31日までの日程でアメリカと韓国による合同の軍事演習が行われているほか、来月9日には、北朝鮮の建国75年が控えていて、韓国の情報機関・国家情報院は、北朝鮮がICBM＝大陸間弾道ミサイルを含む様々な軍事的挑発を準備している兆候があると分析しています。

そのため、「衛星」の打ち上げ以外にも、関係国の警戒が続くことになります。

今回、北朝鮮が速やかに失敗を認めた背景には、「正当な衛星の打ち上げだ」と国際社会に向けて主張する狙いがあるものとみられます。

一方で、今回の北朝鮮側の発表は、韓国軍などの分析よりも早く示されました。関係国から指摘されるよりも早く、自らの主張を国際社会に向けて示したかった可能性もあります。