「人が生きる場所ではない」 シファ病院には銃撃や砲撃の跡 イスラエル軍が攻撃拡大、ガザ南部でも“せん滅作戦”へ
イスラエル軍によるガザ地区北部への空爆で、多数の死傷者が出ているもようです。避難所となっていた学校など2か所が被害を受け、少なくとも80人が死亡したとみられています。
パレスチナ側が公開した映像では、ガザ地区北部の学校の教室内の床に多くの人が横たわっている様子などが映っています。
中東の衛星放送アルジャジーラは、ガザ地区北部にある国連が運営する学校が18日、イスラエル軍の空爆を受け、数十人が死亡したと伝えました。
また、AFP通信などは、避難所となっていた別の建物も空爆され、子どもを含む多数の死傷者が出ていると伝えています。この2つの空爆で、少なくとも80人以上が死亡したとみられています。
こうした中、イスラエル軍が制圧したシファ病院をWHO(=世界保健機構)の公衆衛生専門家などで構成された調査チームが訪れました。病院内には銃弾や砲撃の跡が残り、患者の治療ができない状況で「人が生きる場所ではない」としています。
ただ、病院内には依然、32人の新生児を含む291人の患者がいます。イスラエル軍の突入後、治療ができなくなり、数人の患者が死亡しているとして、WHOは早急に退避できるよう準備を進めているとしています。
イスラエル軍はガザの住民に、北部から南部に避難するよう呼びかけてきましたが今後、南部でもハマスの殲滅作戦を行うとしています。
ロイター通信によりますと、南部のハンユニスなどでも18日、イスラエル軍の空爆があり、少なくとも47人が死亡したということです。