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武藤ロシア大使 露外務次官と「パトリオット」輸出などで意見交換

2023年12月29日 0:14
武藤ロシア大使 露外務次官と「パトリオット」輸出などで意見交換
武藤顕大使(提供:在ロシア日本大使館)

今月上旬にモスクワに着任した武藤顕大使が28日、ロシアのルデンコ外務次官と会談し、日本が迎撃ミサイル「パトリオット」をアメリカに輸出することなどについて意見を交わしました。

在ロシア日本大使館によりますと、ロシアのルデンコ外務次官は28日に行われた武藤顕大使との会談で、日本がアメリカに輸出する迎撃ミサイル「パトリオット」について、ウクライナで使用されるのではないかとの懸念を表明しました。

これに対し、武藤大使は「今回の決定は日本の安全保障とインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものであり、ウクライナで使用されることは想定されていない」と答えたということです。

ロシア外務省からの発表では具体的な会談内容は明らかにされていませんが、ルデンコ次官は「岸田政権による破壊的な措置が続いている」と指摘した上で、「こうしたことが関係を悪化させ、アジア太平洋地域の緊張激化のリスクを生み出している」と主張したということです。

一方、日本側は「日露関係においても対話と交流に努める」と述べたということですが、ロシア側の発表に、この点に関する言及はありませんでした。

日露関係をめぐっては、去年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、日本が制裁を科し、反発したロシアが、平和条約交渉の中断を発表するなど先行きの見通せない状況が続いています。