大規模衝突から1か月…ガザ地区死者1万人超 国連が“停戦”呼びかけ「ガザの悪夢は人類の危機」
イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」による大規模な衝突から、7日で1か月となります。パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は6日、ガザ地区の死者が1万人を超えたと発表しました。
イスラエル軍は5日、イスラム組織「ハマス」が実効支配するガザ地区の北部にある病院だとする映像を公開しました。
ハマスが病院からイスラエル兵を狙撃する様子や、敷地内にトンネルの入り口が映っているとしていて、病院や隣接する場所に地下トンネルや司令部がある証拠だと主張しています。
一方のハマス側も、イスラエル軍の戦車に砲撃する様子などを公開し、徹底抗戦の構えを崩していません。
ハマスとイスラエル軍の大規模な衝突が始まって、7日で1か月。
ロイター通信によりますと、ガザ地区の保健当局は6日、ガザ地区の死者が子ども4104人を含む、1万22人になったと発表しました。イスラエル側も1400人以上が亡くなっています。
こうした中、国連のグテーレス事務総長は6日、「ガザの悪夢は人類の危機だ」と指摘した上で、改めて停戦を呼びかけました。
国連 グテーレス事務総長
「進むべき道は明らかだ。人道的停戦だ。今すぐに。人質を無条件に解放しなければならない。今すぐに。民間人・病院・国連施設・避難所・学校を保護しなければならない。今すぐに」
また、事務総長は、「ガザが子どもたちの墓場になりつつある」などと強い危機感を示した上で、ガザ地区の住民らに人道支援を提供するため、12億ドル、日本円でおよそ1800億円の寄付金を募集すると発表しました。
一方、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は6日、「一般的な停戦はハマスにしかメリットがない」と述べ、人質の解放や人道支援を行うための「戦闘の一時停止」を求めていく考えを改めて示しました。
また、バイデン大統領が6日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、戦闘の一時停止の可能性について、引き続き協議したことを明らかにしました。