ICANの新事務局長が広島訪問 核兵器禁止条約発効から3年
核兵器禁止条約の発効から3年を前に、ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの事務局長が初めて広島を訪れ、核廃絶への思いを語りました。
19日、広島を訪れたICANのメリッサ・パーク事務局長。原爆慰霊碑に祈りを捧げました。事務局長はオーストラリアの国際開発大臣などを歴任し、2023年9月に就任。1月22日で核兵器禁止条約の発効から3年となるのを前に、被爆地を訪れました。
ICANは、核兵器の開発や使用などを禁じる「核兵器禁止条約」の採択に尽力したとして、2017年にノーベル平和賞を受賞しました。条約には日本や核保有国は参加していません。
広島市の松井市長と面会した事務局長は「核なき世界を実現するために、日本の役割は大きい」と訴えました。
■ICAN メリッサ・パーク事務局長
「日本は唯一の戦争被爆国という独特の立場です。核軍縮を主導し、核ありきの安全保障政策から脱却するよう導く責任があります。」
その後、中学1年生で被爆した笠岡貞江さんと面会。体験に耳を傾けました。
そして、原爆資料館で記した芳名録には、核廃絶の決意が込められていました。
■芳名録
「私たちの美しい地球に核兵器はふさわしくありません。広島はこのことを伝えています。核兵器が私たちを滅ぼす前に私たちが核兵器をなくしましょう」
事務局長は20日、広島市内で講演した後、長崎を訪問します。
【2024年1月19日放送】