「骨が見えるのも美しい」ミス日本グランプリ獲得の裏に“摂食障害” 誰にでも起こる可能性…経験したからこそ伝えたい思い
3月8日は「国際女性デー」です。日本テレビ報道局では、女性の体と健康についてキャンペーンを展開します。
1日、お伝えするのは「摂食障害」です。ダイエットが無自覚のうちに「摂食障害」となってしまった女性たちの思いとは――
◇◇◇
今年のミス日本コンテスト2022でグランプリを獲得した河野瑞夏さん(21)。華やかなランウェイを歩く裏で“摂食障害の病”と闘いながら、このコンテストに挑んでいました。
ミス日本コンテスト2022グランプリ 河野瑞夏さん(21)
「最初は、なんとなくダイエットしようかなって思って」
約3年前に始めたダイエット。しかし、だんだんと食べたくても食べられなくなっていき、身長171センチで56キロほどだった体重は、一時39キロ台になりました。
母のすすめで病院を受診したところ「摂食障害」と診断されました。
摂食障害は主に、極端な食事制限や、吐くなどの行為で体重が落ち痩せてしまう「拒食症」と、食欲がコントロールできず必要以上に食べてしまう「過食症」に分けられます。過食症の場合は、食べても食べた分だけ吐いてしまうなど、体重が増えるのを抑えようとするケースもあり、必要な栄養すら摂取できず、最悪の場合、死に至ることもあるといいます。強いストレスなど心理的な要因で発症するといわれています。
河野瑞夏さん(21)
「最初、痩せていったときは、我慢しただけ結果が出たと思って、『骨が見えているのも美しい』って、そのときは思ってたと思います」
河野さんは、いつしか、痩せていくことを自分の意思で止めることができなくなってしまったといいます。友人が撮ってくれた写真を見て、「こんな腕の形してるんだとか思ったり、こんな自分怖い顔してるんだ」と“異変”に気づいたといいます。
今も病気と向き合いながら生活を送っている河野さん。治療を受け、体重は徐々に戻りつつあるといいます。
河野瑞夏さん(21)
「普通にご飯が食べられる喜びは、毎食、感じてます」
◇◇◇
河野さんのように、ダイエットをきっかけになる人も多い摂食障害。拍車をかけているのがコロナ禍での環境の変化です。コロナ前に比べ、摂食障害で外来を受診する10代が1.6倍に増加しているといいます。
摂食障害の専門医は、特に学生への影響が深刻だと話します。
日本摂食障害協会 鈴木眞理理事長
「コロナ禍で大人もストレスがたまっていましたが、子供はそれ以上ということで」
「(学校生活で)予定していた修学旅行や運動会、スポーツをする人は競技会がなくなりました。そういうことがなくなった時の挫折感とか、空虚感」
部活動や行事が制限される学校生活に、強いストレスを感じる学生が増えたといいます。
高校3年生
「文化祭とか修学旅行がなくなったので、行きたかったなっていうのはあります」
バスケ部に所属 高校3年生
「(大会に向けて)すごい努力してたので(大会が)なかったときは結構モチベーションが下がったりはしました」
コロナ禍で思い描いていた学生生活を送ることができない中、摂食障害になってしまった人もいます。
コロナ太りを気にして始めたダイエットで、無自覚のうちに摂食障害になっていたという17歳の女子高校生は――
摂食障害と診断 高校2年生ゆいさん(仮名)
「コロナ禍でずっと家にいるようになって、ちょっと太ってしまって、それでダイエットを始めようと思って」
「食事をすることで太るとしか思ってなかったから、食事が怖かった」
親にわからないよう自分で食事制限などをして、1か月で体重が10キロ落ちたといいます。同居する母は、このときのことを、今でも悔やんでいました。
母親
「それなりに食べていたので、ただちょっと痩せたねっていう話はしていたのですが、お風呂から上がったところを、たまたま見て、すごく痩せていたので聞きました。今何キロなのって」
娘の痩せ方に違和感を覚え病院を受診させると、診断されたのは「摂食障害」。低体重で入院もしました。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「最初病院行ったときは、自分、全然病気でもないのに何で病院に行かないといけないのかって。入院したときに1番低い体重の31キロで、これはもう本当に死ぬ寸前の体なのだなって思って」
治療を始めて約1年、少しずつ回復に向かっているといいます。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「(摂食障害は)無関係で絶対にならないと思っていました。絶対なんないなって思っていても、なってしまうときはなってしまうんだなって」
摂食障害は誰にでも起こる可能性があります。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「自分を粗末にしたりとかしないで、自分自身をもっと大切にしてほしいと思います」
病気を経験したからこそ伝えたい思いを語りました。
1日、お伝えするのは「摂食障害」です。ダイエットが無自覚のうちに「摂食障害」となってしまった女性たちの思いとは――
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今年のミス日本コンテスト2022でグランプリを獲得した河野瑞夏さん(21)。華やかなランウェイを歩く裏で“摂食障害の病”と闘いながら、このコンテストに挑んでいました。
ミス日本コンテスト2022グランプリ 河野瑞夏さん(21)
「最初は、なんとなくダイエットしようかなって思って」
約3年前に始めたダイエット。しかし、だんだんと食べたくても食べられなくなっていき、身長171センチで56キロほどだった体重は、一時39キロ台になりました。
母のすすめで病院を受診したところ「摂食障害」と診断されました。
摂食障害は主に、極端な食事制限や、吐くなどの行為で体重が落ち痩せてしまう「拒食症」と、食欲がコントロールできず必要以上に食べてしまう「過食症」に分けられます。過食症の場合は、食べても食べた分だけ吐いてしまうなど、体重が増えるのを抑えようとするケースもあり、必要な栄養すら摂取できず、最悪の場合、死に至ることもあるといいます。強いストレスなど心理的な要因で発症するといわれています。
河野瑞夏さん(21)
「最初、痩せていったときは、我慢しただけ結果が出たと思って、『骨が見えているのも美しい』って、そのときは思ってたと思います」
河野さんは、いつしか、痩せていくことを自分の意思で止めることができなくなってしまったといいます。友人が撮ってくれた写真を見て、「こんな腕の形してるんだとか思ったり、こんな自分怖い顔してるんだ」と“異変”に気づいたといいます。
今も病気と向き合いながら生活を送っている河野さん。治療を受け、体重は徐々に戻りつつあるといいます。
河野瑞夏さん(21)
「普通にご飯が食べられる喜びは、毎食、感じてます」
◇◇◇
河野さんのように、ダイエットをきっかけになる人も多い摂食障害。拍車をかけているのがコロナ禍での環境の変化です。コロナ前に比べ、摂食障害で外来を受診する10代が1.6倍に増加しているといいます。
摂食障害の専門医は、特に学生への影響が深刻だと話します。
日本摂食障害協会 鈴木眞理理事長
「コロナ禍で大人もストレスがたまっていましたが、子供はそれ以上ということで」
「(学校生活で)予定していた修学旅行や運動会、スポーツをする人は競技会がなくなりました。そういうことがなくなった時の挫折感とか、空虚感」
部活動や行事が制限される学校生活に、強いストレスを感じる学生が増えたといいます。
高校3年生
「文化祭とか修学旅行がなくなったので、行きたかったなっていうのはあります」
バスケ部に所属 高校3年生
「(大会に向けて)すごい努力してたので(大会が)なかったときは結構モチベーションが下がったりはしました」
コロナ禍で思い描いていた学生生活を送ることができない中、摂食障害になってしまった人もいます。
コロナ太りを気にして始めたダイエットで、無自覚のうちに摂食障害になっていたという17歳の女子高校生は――
摂食障害と診断 高校2年生ゆいさん(仮名)
「コロナ禍でずっと家にいるようになって、ちょっと太ってしまって、それでダイエットを始めようと思って」
「食事をすることで太るとしか思ってなかったから、食事が怖かった」
親にわからないよう自分で食事制限などをして、1か月で体重が10キロ落ちたといいます。同居する母は、このときのことを、今でも悔やんでいました。
母親
「それなりに食べていたので、ただちょっと痩せたねっていう話はしていたのですが、お風呂から上がったところを、たまたま見て、すごく痩せていたので聞きました。今何キロなのって」
娘の痩せ方に違和感を覚え病院を受診させると、診断されたのは「摂食障害」。低体重で入院もしました。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「最初病院行ったときは、自分、全然病気でもないのに何で病院に行かないといけないのかって。入院したときに1番低い体重の31キロで、これはもう本当に死ぬ寸前の体なのだなって思って」
治療を始めて約1年、少しずつ回復に向かっているといいます。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「(摂食障害は)無関係で絶対にならないと思っていました。絶対なんないなって思っていても、なってしまうときはなってしまうんだなって」
摂食障害は誰にでも起こる可能性があります。
高校2年生ゆいさん(仮名)
「自分を粗末にしたりとかしないで、自分自身をもっと大切にしてほしいと思います」
病気を経験したからこそ伝えたい思いを語りました。