"忘れ物のスーツケース"で約2時間半も列車の運転見合わせ…なぜ?不審物と判断した経緯を説明 JR秋田支社
25日、JR秋田駅の新幹線ホームで、不審物が発見され、安全が確認されるまで約2時間半、すべての列車の運転が見合わせとなりましたが、その後、不審物は“ただの忘れ物”だったことが分かりました。
「なぜ置き忘れたスーツケースを不審物と判断したのか」。
JR秋田支社は、その経緯を明らかにしました。
JR秋田支社 井料青海 支社長
「大変難しい問題だなと思っています。不審物なのか、はたまた単なる遺失物というか置き忘れなのかというこの判断って、非常に難しくて」
25日午前、JR秋田駅の新幹線ホームで、放置されたスーツケースが見つかり、安全確認のため、秋田駅発着のすべての列車が、約2時間半、運転を見合わせました。
「なぜスーツケースを不審物と判断したのか」。
JR秋田支社は、その経緯を明らかにしました。
JR秋田支社 鉄道事業部 大場徹 担当部長
「朝からずっとあるという情報が、あとからあって。で、それは怪しかろうと」
「スーツケースを忘れると、忘れて行っていると気づくので、あるいは困るので、朝からあの時間まで何時間もあるというのは怪しいよねということで、そういう判断に至った」
今回の対応について、JRの担当者は「爆発物の危険性が指摘され、警察と協議の上、ホームの封鎖範囲の決定と、慎重な確認作業が行われた」。
「結果的に忘れ物であったものの、安全確保のための必要な対応だった」と説明しました。
また、不審物として届け出る基準については「明確な判断基準はないものの、社員教育を通じて、今後も対応能力を向上させていく」と述べました。
爆発物を含めた鉄道テロ対策をめぐって、JRは、来月1日から、列車内への危険物の持ち込み規制を強化することにしています。
井料青海 支社長
「昔が忘れ物し放題ということではないんですけども、いまどき、こういうこともあるということを広くお伝えして、たったひとつの忘れものが社会的な影響があるということは、これからいろんな形でお伝えしていかざるを得ないかなというふうに思っております」
駅構内で不審物と思われるものを見つけた場合、JR秋田支社は「自分で動かさず、まずは駅員や乗務員に伝えてほしい」と呼びかけています。