王位戦の“勝負おやつ”を追跡! 藤井七冠が選んだ3品 第2の「ぴよりん」となるか…!?
7月7日まで名古屋で行われていた王位戦七番勝負の第1局は白熱の展開に。そんな対局の裏で、おやつもアツい戦いを繰り広げていました。
“勝率1対99”から大逆転! 藤井七冠が名古屋対局で先勝
持ち時間はそれぞれ8時間。初日は互角のまま進むと、2日目の午後に「千日手」が成立。差し直し局では渡辺九段が優位に進め、終盤ではAIの評価値で勝率99パーセントの局面に。絶体絶命の窮地に追い込まれた藤井七冠でしたが、そこから驚異の粘りを見せ、なんと大逆転勝利! タイトル防衛へ向け、まず初戦をモノにしました。
藤井聡太七冠:
「結果は幸いしましたけど、内容としては反省するところが多かったと思うので、しっかり振り返って、また集中して第2局に臨みたいと思います」
そんな劇的な対局の裏で行われていた、もう一つの戦いが「勝負おやつコンテスト」です!
大逆転劇のウラで…105品から選ばれたおやつとは?
毎回タイトル戦で話題になる、棋士たちが食べるおやつですが、過去には藤井七冠が選んだ「ぴよりん」が爆発的大ヒットとなりました。
今回はその候補を選ぶために、初めて名古屋市内のお菓子店を対象にしたコンテストを開催。ネット投票などを経て105品の中から8品が最終候補に残りました。その中から藤井七冠が選んだのは、この3品です!
最初に紹介するのは、名鉄商店の「こぐまくんケーキ」。名鉄運輸のマスコットである「こぐまくん」をモチーフにしたケーキで、ココアスポンジの中にイチゴムースがたっぷり詰まっています。実際に食べてみると、ムースとスポンジのふわふわした柔らかい食感と、イチゴの酸味が後を引きます。
名鉄商店 綱島愛美さん:
「選ばれた瞬間からSNSと店頭に問い合わせや来店があります。“ぴよりん”がすごい大人気になったと思うんですけど、うちの“こぐまくん”もそれに続く商品になったら嬉しいなと思います」
この「こぐまくんケーキ」、名鉄グランドホテルのシェフが一個一個手作りしているため増産が難しく、通常は水曜・金曜・土曜の週3回、1日10個限定で販売しているのですが、7月10日・12日・13日のみ1日50個に増やして対応するということです。
お次は、アーモンドが香るサブレ生地に、ハチミツ漬けした柿などのバタークリームをサンドしたグリュースの「葵フルーツバターサンド」。
そして最後は、名古屋市北区にある「尾張菓子 きた川」の和菓子ということで、実際にお店を尋ねてみると、なんと行列が! 千葉県から藤井七冠を応援するために来ているという女性も並んでいました。
みなさんのお目当ては、藤井七冠が対局初日に食べた「へそくり餅」。絹のような羽二重餅の中に隠されているのは、小判に見立てた蜜漬けのキンカンです。約40年前から変わらぬ製法で作られていて、柔らかい羽二重餅に包まれたキンカンのほろ苦さが、味のアクセントになっています。
今回、藤井七冠に選ばれてから、お店には普段の約2倍の来店があったそうです。
尾張菓子 きた川 4代目 北川大輝さん:
「リュックに将棋のキーホルダーを付けている、将棋ファンの方が多くいらっしゃっているなという印象です」
計り知れない藤井七冠の影響力。今回選ばれた3品も「ぴよりん」のように爆発的なヒットとなるのでしょうか。