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魔法の言葉は「マロマロ・テュッティ」北九州市出身のバイオリニスト「まろ」さんが絵本で伝える音楽の力 シリーズ【こどものミライ】

2025年4月6日 21:28
魔法の言葉は「マロマロ・テュッティ」北九州市出身のバイオリニスト「まろ」さんが絵本で伝える音楽の力 シリーズ【こどものミライ】
シリーズ「こどものミライ」です。バイオリンを持ったネコが描かれているこちらの絵本、タイトルは「おんがくはまほう」です。北九州市出身の演奏家が手がけました。音楽や絵本を通じて、子どもたちに仲間の大切さを伝えます。

■バイオリニスト・篠崎史紀さん
「バイオリンはね、ピアノと合わすのに、こっち側に絶対立たないんだよ。必ずピアノの後ろ側になるの。そうじゃないと合わなくなってくる。」

篠崎史紀さん(62)は北九州市出身のバイオリニストです。この日は地元、北九州でのコンサート。そのリハーサルが行われていました。

篠崎さんは、NHK交響楽団で団員をまとめる役割の「コンサートマスター」を20年以上務めた、日本を代表する演奏家です。小学生の時のニックネーム、“まろ”が愛称です。

■篠崎さん
「絵本を去年出したのですが、(きょうは)その出版記念。“まろ”の応援団が作ってくれた演奏会。」

去年4月、篠崎さんは初めて、子どもたちに向けた絵本を出版しました。

タイトルは「おんがくはまほう」です。新しい街に引っ越し、ひとりぼっちだったネコの主人公「マロ」が、友達の輪を広げていく物語です。

■篠崎さん
「人間が創造したものの中で、最強で最高のコミュニケーションツールは、もしかしたら音楽なのではないかと。僕が次の世代に伝えないといけないことかなと思って、一番分かりやすいように絵本にした。」

高校を卒業後、ヨーロッパに渡り、音楽活動に励んだ篠崎さん。直面したのは、言語や人種の壁でした。それでも、つないでくれたのは。

■篠崎さん
「言葉は通じないのですが、演奏は理解される。そういうことで、少しずつ友達が増えていった。」

そんな自身の経験を、この絵本で表現しました。絵本では、読者の子どもたちに伝えたいメッセージを“ある魔法”に込めました。

『マーロ・テュッティ!』『マーロマロ・テュッティ!』

■篠崎さん
「テュッティはオーケストラの中で一番使う言葉で、“みんな一緒に”という意味。僕にとって、ものすごく好きな言葉で、みんな一緒に何かをするという言葉を使いたくて。呪文に自分の名前と一緒に掛け合わせて、マロマロ・テュッティと。」

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