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シリーズ「こどものミライ」発達障害の未就学児の受け皿が足りない 特性に合った専門家の支援を 福岡

2024年5月24日 22:47
シリーズ「こどものミライ」発達障害の未就学児の受け皿が足りない 特性に合った専門家の支援を 福岡
子どもの特性に合った支援…受け皿が足りない
シリーズ「こどものミライ」です。今、全国的に発達障害と診断される子どもが増えているといいます。発達障害とは、自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害など、発達に関係する脳機能の障害の総称です。福岡市でも10年前に比べ2倍に増えていますが、課題なのが、発達障害の診断を受けた未就学児の受け皿不足です。

福岡市に住む濱田なおきくん(仮名・6)には、自閉症と軽度の知的障害があります。

■なおきくん(6)
(お魚好きなの?)
「う~~ん。」

■母親
「小さい頃からお魚好きで、最初に言ったことばがマンボウ。」

食事の時は、お気に入りのぬいぐるみなど10個をテーブルに並べて食べ始めます。

■母親
「寝る時も持って行きます。絶対ないと、ないないって捜し回っちゃうので。」

こだわりが強いのが自閉症の特徴の一つです。

■なおきくん
「おいしい。」

母親の濱田あきさん(仮名)が、なおきくんの成長に違和感を持ったのは、なおきくんが1歳の時でした。

■濱田さん
「1歳くらいで 一言二言出ると思うが、それがなかった。2歳になっても発語が全く無くて。」

今、5歳8か月のなおきくんは「精神年齢」が3歳10か月と診断されています。会話が成り立たなかったり、時には手づかみで食事したり。気持ちの切り替えも苦手です。

■濱田さん
「今(大変なの)はパニック。嫌なことが突然あった時に、火がついたように泣き叫んで。恐怖心を感じるくらいだった。」

なおきくんが自分たちに何を伝えたいのかわからない。途方に暮れた濱田さんが頼ったのが、理学療法士などが在籍する児童発達支援施設でした。

障害のある未就学児を受け入れる児童発達支援施設は、洋服を着るなど日常の動作や言語の訓練、集団の適応訓練など一人一人に合った支援を受けられる場所です。

去年の春まで北九州市に住んでいたなおきくんは、自宅近くの施設に週5日通っていました。

専門家にみてもらうことで、なおきくんの特性に合わせた育児をできるようになり、濱田さんの精神的な負担が軽くなったといいます。

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