シリーズ「こどものミライ」江戸時代に象はなぜ旅をした? 10歳が驚きと疑問→調査でコンクール最高賞! 双子の姉と切磋琢磨 母は小さな好奇心を大事に「背中を押したい」福岡
■記者
「こんにちは。」
■濵口さん親子
「こんにちは。」
福岡県宗像市の小学校に通う濵口さやさん(10)と、くきさん(10)。5年生の双子の姉妹です。
全国のコンクールで賞を獲得したのは妹のさやさんです。
「図書館を使った調べる学習コンクール」小学3・4年生の部で、3万点を超える作品の中から最高賞である文部科学大臣賞を九州で初めて受賞しました。
調べたことを一つ一つ丁寧に分析し、表やイラストにまとめて読みやすく表現したことが評価されました。
さやさんが調べた作品のテーマは「江戸時代なぜ象は旅をした?」です。
江戸時代、将軍・徳川吉宗にベトナムから象が献上された歴史について調べて、40ページにまとめました。
■母・あやさん
「どれ頑張って書いたかな。」
■濵口さやさん(10)
「あ、これだ。ここはめっちゃ頑張った。」
さやさんが象について調べようと思ったのは3年生のときでした。家族で訪れた北九州市で、橋のそばにある看板を見つけたのがきっかけです。
■さやさん
「あ、これだ。」
看板には象のイラストとともに、江戸時代に象が橋を渡ったことが書かれていました。
■さやさん
「象が何の関係があるのかなと思って読んでみました。この橋とどんな関係があるのかなと思いました。」
どうして街の中で象が歩いていたんだろう。そんな疑問と驚きがきっかけで、さやさんは象について調べ始めました。
夏休みを使って橋を訪れたり、図書館で参考文献を借りて読んだり。時には福岡を飛び出して長崎県の資料館にも足を運びました。
調べる中で、徳川吉宗の命令で海外から長崎県を経由して、象が運ばれたことが分かってきました。
苦労したことを聞きました。
■さやさん
「今では使われない言葉がたくさんこの本に出てきたので、わからないことは長崎に行って調べたりするのがちょっと大変でした。和蘭陀とかカタカナで書けばいいのに、漢字で書いてあるから。」
その一方で、分からないことが少しずつ分かっていくことが楽しかったといいます。
■さやさん
「(象は)船でベトナムから長崎まで行って、江戸まで歩いていったんですけど、それだったら船でそのまま江戸に行った方が大変じゃないかなと思って、そういう疑問を本で解決していくのが気持ちよかった。」
2か月間にわたった調べ学習。頑張れたワケは探究心だけではありませんでした。
■姉・くきさん(10)
「ライバルみたいな感じで。すごい悔しかったです。」
さやさんの隣で双子の姉のくきさんも「蚊」をテーマに調べ、同じコンクールで優良賞を獲得しました。
■さやさん
「いままでずっとくきちゃんの方が上で、私が上になることはないと思っていた。取るとしたらくきちゃんだと思っていたので、すごい驚きました。」
そんな2人を育てる母親のあやさんが大切にしていることがあります。
■母・あやさん
「できるだけ親がレールを敷くのではなく、子どもがやりたいとか楽しいとか好きと言ったもの・ 瞬間とかを見逃さないで背中を押してあげたいなと思う。」
2人の姿は小さな疑問を追求していくこと、そして、その気持ちを否定せずに大人もそっと見守ることの大切さを教えてくれます。
■さやさん・くきさん
「これからも調べる学習頑張ります!」
※FBSめんたいワイド2024年4月4日(木)午後5時すぎ放送「こどものミライ」