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「背景には人材不足」ベテラン介護職員の経験や技術を学習 AI活用した老人ホームが1月オープン

2024年12月17日 19:50
「背景には人材不足」ベテラン介護職員の経験や技術を学習 AI活用した老人ホームが1月オープン
介護×AIの老人ホーム

教育事業で知られるベネッセが来年1月、熊本県内で初めて老人ホームをオープンします。そこで取り入れられるのが、人工知能・AIを使った介護サービスです。一体どういうものなのでしょうか。

熊本市中央区の白山交差点前に来年1月にオープンするのは、教育や介護事業を展開する「ベネッセ」が手がける有料老人ホーム「メディカル・リハビリホームグランダ水前寺」です。

入居者それぞれの生活スタイルに対応するため70部屋を用意し、ラウンジやシアタールームも完備。看護師が24時間常駐します。食事には地元の食材を使い、「一口食」や「きざみ食」などのメニューに対応しています。

■藤木紫苑記者
「こちらの部屋のベッドの下には、睡眠の質や時間を計ることができるセンサーが付いています」

施設の最大の特徴が、人工知能・AIを使った介護サービス。例えば、入居者の睡眠データをAIが収集・分析し、睡眠サイクルに応じた介護ケアのタイミングを提案します。ベテラン介護職員の経験や技術を学習したAIが、客観的な判断を導き出すといいます。

■看護師 木村由貴さん
「何かいつもと違うであったり、 第六感ではないですけど、何か違うなというところがデータとして見える化されるということは、 自分だけじゃなくて、共通認識できる。こういうものを活用して、多職種で連携してやっていきたい」

こうしたAI開発の背景にあるのが、人材不足です。厚生労働省の試算では、全国で必要とされる介護職員数は2040年度には272万人に上る見込みで、現状より57万人の人手が求められるとしています。

■ベネッセスタイルケア介護DX推進担当 祝田健執行役員
「我々は介護の仕事が楽しいものなんだ、やりがいのあるものなんだというものを作るために、我々のテクノロジーやAIの仕組みをその支援に使っていく」

「サービスを向上することで介護人材の定着を目指す」。テクノロジーと手を取り合った環境の改善が進められています。

最終更新日:2024年12月17日 19:50
熊本県民テレビのニュース