女性の8割が「天気痛」頭痛に肩こり・首痛も…熊本は"全国2位"の感じやすさ!?
取材した記者たちが1つのテーマを深掘りする「記者のコトバ」。今回は清家康広アナウンサーが、「気象病」、「天気痛」をテーマにお伝えします。
(清家康広アナウンサー)
天気の影響で、頭痛や体がだるいなど調子が悪くなることはありませんか?もしかすると、あなたも「気象病」、「天気痛」かもしれません。
「気象病」、「天気痛」とはどんなものなのでしょうか?約30年にわたり天気と体調の関係を研究していて、「天気痛」と名付けた愛知医科大学病院の佐藤純医師に佐藤医師に聞きました。
■愛知医科大学病院“天気痛ドクター”佐藤純医師
「気象病というのは、気象の影響を受けて痛みが強くなったり、体調が崩れたり、うつ病が出たり、その他色々な病気、影響するものがありますが、それらが調子が悪くなるということを全般的に言って気象病と呼んでいます。その中でも、特に痛みは気象の影響を受けやすいということで、私どもはそれを天気痛と呼ばせていただいています」
天気痛の主な症状として最も多いのが頭痛です。そのほか、肩こりや首の痛み、人によっては腰痛、膝の痛みの症状が出るということです。
民間の気象情報会社ウェザーニューズの調査では、女性の8割は「天気痛」を感じるということです。どのような人に症状が出やすいのでしょうか?
■佐藤純医師
「今のところ、耳の奥にある内耳と呼ばれるところに気圧のセンサーがあることがわかっています。内耳が敏感な人、特にめまいを感じやすい人、耳抜きが苦手な人、車酔いをしやすい、乗り物酔いですねそういうものをしやすい人とかいうのが多く、天気痛になりやすいと考えています」
ウェザーニューズの調査では、熊本県は「天気痛」を感じる人の割合が全国で2番目に多いという結果が出ています。これについて佐藤医師は、熊本は最近、線状降水帯が発生しやすい場所で、そういった地形の関係もあり、熊本は気圧の影響を受けやすいとみています。
タイミングとしては、天気が崩れる時、雨が降ってくる前や曇りの段階、あるいは2日前、3日前という時でも、調子が悪くなる人が多いということです。天気が良くなる時、気圧が上がっていく時にも調子が悪くなる人もいます。
温度に関しても、特に寒くなってくると、あるいは急に気温が上がってくると、頭痛がひどくなる人もいます。さまざまなパターンがありますが、いずれにしても「気圧」、「湿度」、「温度」の影響を受けていると佐藤医師は話しています。
予防として、改善には自律神経を整えることが大切です。運動する、生活リズムを整える、3度の食事・質の良い睡眠をしっかりとる、マッサージして耳を温め、血流を良くと症状が出にくかったり、出ていても和らいだりするということです。