通学を見守り10年 地域の"じいちゃん"と‟ばあちゃん"のパトロール隊 最後の活動に密着
熊本市の小学校通学路で子どもの登校を見守るパトロール隊。メンバーの高齢化により、24日で10年間続いた活動に終止符を打ちました。最後の見守り活動を追いました。
3月19日。雨の中、黄色い旗を持ち熊本市の通学路に立つ人たち。「じいちゃん」、「ばあちゃん」の頭文字を取った、その名も「GBパトロール隊」です。
(湯田榮弘さん)
「おはようございます。行ってらっしゃい。あした休みだね」
(小学生)
「うん」
壺川小学校の子どもたちに声をかけるのは、代表の湯田榮弘さん(80)です。普段は、近くにある加藤神社の名誉宮司を務めています。
■GBパトロール隊 湯田榮弘代表
「私はもう第一線を外れてますから、息子に宮司を譲りましたので」
宮司を引退した後、知り合いなどに声をかけて2015年にGBパトロール隊を結成しました。地域に貢献したいと、通学路での見守り活動を続けて10年。
■GBパトロール隊 湯田榮弘代表
「最初は20人以上いたんですが、 お年寄りが多いものだから、(今は)8人でやっております。年齢的にも、もう限界が来ていますから、3月24日の修了式をもって私も終了します」
見守りも残りわずかとなったこの日。
(6年生)
「なんかひとこと言って渡して」
「頑張れみたいな」
「6年間ありがとうって」
「よしわかった!」
卒業式を2日後に控えた6年生がやって来ました。
(6年生の児童たち)
「6年間ありがとうございました」
毎朝、登校を見守ってくれた湯田さんたちに寄せ書きや手作りの花束を手渡しました。
(GBパトロール隊 湯田榮弘代表)
「ありがとう。中学校に行っても頑張らなあかんよ」
(6年生の児童たち)
「はい、頑張ります」
(GBパトロール隊 湯田榮弘代表)
「いってらっしゃい」
■6年生の児童
「色々と優しく接してもらったので、その感謝の気持ちを込めて作りました」
■6年生の児童
「ジャンケンとか通った時にしてくれて、それがもうないんだなって思うのが、ちょっと寂しいなって思います」
思わぬプレゼントに10年間の風景がよみがえります。
■GBパトロール隊 湯田榮弘代表
「いいことをしたなと思う。これをしていなければ、こういう気持ちになれないですね」