血管の不思議「血管は全身にあるのに、手首や首の脈はなぜドクドクしているの?」【オシラベリンク】
夏休み特別企画!子供たちの素朴な疑問に答える「オシラベリンク」のコーナーです。今回は宮崎市のりょうたさん・12歳からいただいた質問です。
「血管は全身にあるのに、手首や首の脈はなぜドクドクしているの?」
りょうたさんの疑問に答えるべく、徹底調査してきました。
話を聞いたのは、心臓や血管の病気の専門医で、宮崎大学医学部の松浦祐之介准教授です。
(宮大医学部循環器・腎臓内科学分野 松浦祐之介准教授)
「実際に、血管はすみずみまであらゆるところにあるわけですが、体の表面に近いところ、浅い層に流れるような血管は私たちは、拍動を感じることができて、脈拍をみることができます。」
血管がドクドクする動き=「脈拍」は、血液を全身に送るため、心臓が収縮することによって現れます。
(宮大医学部循環器・腎臓内科学分野 松浦祐之介准教授)
「手首の血管は体の表面に近いところにありますので、1番測りやすく、体の情報を知ることができます」
首や手首の血管は、体の表面に近いところにあるため、ドクドクという動きを感じることができるということです。実際に、手首の脈拍を血管エコーで見てみると…。
(宮大医学部循環器・腎臓内科学分野 松浦祐之介准教授)
「こちらのほうが体の表面で、そこの下に動脈が走っている。赤いところが動脈の血液の流れを示していて、そこが拍動しているさまということになります。」
さらに、この脈拍を波形で見てみると…。
(宮大医学部循環器・腎臓内科学分野 松浦祐之介准教授)
「スパイク状にとがったところがありますが、そこで私たちは脈拍の拍動を感じていることになります。小学生のみなさんは、たくさん運動すると思うんですけど、運動する前と後に脈を手首で測ってみて、どれぐらい増えるのか見てみても楽しいかもしれません。」
ということで、りょうたさんの質問の答えはこちら。
「手首や首の脈は体の表面に近いからドクドクしている」
でした。
ちなみに、「こめかみ」や「ひじの内側」「足の付け根」などでもドクドクという動きを感じることができるそうですよ。
通常の脈拍は1分間に60回から100回、脈拍を確認することで、体のすみずみまで血液がいきわたっているか、病気の兆候を知ることができます。
首は強く押すと危険な場合があるので気を付けて下さいね。