【サミット】熱々のお好み焼きを…国際メディアセンター“広島ならでは”のおもてなしに海外メディアの反応は?
19日に開幕したG7広島サミット。世界各国から訪れる報道関係者の取材拠点「国際メディアセンター」は前日の18日からオープンし、その中では広島の名物・お好み焼きが提供されています。“広島ならでは”のおもてなしに、海外メディアの反応は…?
■国際メディアセンターの“おもてなし”
サミット取材のために準備された「国際メディアセンター」。バレーボールの世界的な大会などが行われる「広島県立総合体育館」に18日朝オープンし、世界中の報道機関がここからG7広島サミットの情報を発信しています。
ただ、こちらは取材拠点だけではなく、日本や広島の文化を発信する展示も併設されています。広島の日本酒を飲み比べられるブースや、抹茶を点てる体験ができる特設ブースも。
■海外向けなら“ヴィーガン向け”お好み焼きも
その中でもひときわ目立っていたのが、広島風お好み焼きを目の前で調理してふるまうライブキッチンです。
広島市の食品メーカー「オタフクソース」が提供するブースで、先週13日に岸田首相が国際メディアセンターを訪れた際も試食しました。
たっぷりのキャベツと麺が入っているのが特徴の、広島名物のお好み焼き。海外から来た人の中には、初めて「お好み焼き」を食べる人も多く、ライブキッチン前には多くの人だかりが。
イタリアメディアの男性記者は「お好み焼きは『日本のピザ』だと聞いている。楽しみだ」と話し、フォークでパクリ。「ピザとは違うけど、すごくおいしい!」と、広島のソウルフードに舌鼓を打ちました。
海外の報道関係者が多く訪れることを踏まえ、従来のものとは別に、大豆ミートなどを使った「ヴィーガン(完全菜食主義者)バージョン」のお好み焼きも提供されています。
お好み焼きは食べたこともあると話すタイから来た記者も「これは初めてだ、おいしい」と驚いていました。
■担当者「おいしいという声、やりがいを感じる」
1日600食で、サミット期間の3日間で1800食を提供予定だという、今回のライブキッチン。オタフクソース国際事業部の平賀耕介さん(43)は、海外からくる人たちにお好み焼きやソースの良さを知ってもらいたいと語ります。
オタフクソース国際事業部・平賀耕介さん「各国でお好み焼きを食べることはなかなかできないと思う。非常に美味しいという声をいただいて、やりがいを感じている」
ここで美味しいと思ってもらった先に、どのようにマーケティングや仕掛けをしていくのかを模索しているといいます。
■G7広島サミット 海外メディアはどう見る?
そんな“おもてなし”を受ける海外メディアの記者に、G7広島サミット1日目の感想を聞きました。この日はG7首脳が原爆資料館を訪れ、ウクライナ問題などについてのセッションが行われました。
先ほどのイタリアメディアの記者は、G7首脳が原爆資料館を訪れたことを「大きな意味がある」としつつ、サミット全体に関しては「ロシアへの制裁や、インド太平洋の状況、中国をめぐる問題などで、明示的なものがでることを期待する」と話しました。
また、シンガポールの新聞記者は、首脳たちの原爆資料館訪問について「原爆は本当にひどいものなので、首脳たちがショックを感じることは大切だと思う」としながらも、「中でどんなものを見たのか全くまだ不明だから、現時点ではわからない」と分析をしていました。
そして、注目しているテーマとして「ジェンダー」を挙げ、岸田首相への厳しい評価も。
シンガポールの新聞記者は、「日本はG7の中でもLGBTQの問題をめぐる議論はあまり進んでいない。国会で動きが少しあったが、当事者にとって理想の法律ではないと感じられる。性的マイノリティだけでなく、ジェンダー平等問題なども含めて、ホスト国でどのような結果を導いていけるか注目しています」