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財務相が辞意 鳩山首相「やむを得ない」

2010年1月6日 13:11
財務相が辞意 鳩山首相「やむを得ない」

 健康不安を理由に辞任の意向を固めた藤井財務相について、鳩山首相は6日朝、診断結果次第では辞任もやむを得ないとの考えを初めて示した。

 「体調の話ですから、お医者さんの診断というものをそれはそれなりに考えなくてはいけないと思っておりますが、まだ最終的な判断をいただいていませんから」-鳩山首相は6日朝、「予算案という子供を育てていただきたいという思いは当然強くある」と続投を望む考えを強調しながらも、辞任もやむを得ないとの考えを初めて示した。

 藤井財務相が辞意を固めた理由には、民主党・小沢幹事長との関係があったとの声もある。小沢幹事長は予算編成について「政治主導になっていない」と藤井財務相を厳しく批判していた。また、ある財務省幹部も「予算編成で小沢さんにケチをつけられたのが影響していないとは言えない」と述べている。さらに、党内では、自由党時代の小沢幹事長の政治資金問題をめぐり、当時、懐刀だった藤井財務相が国会で野党の追及の矢面に立たされることを嫌ったという見方もある。

 焦点は後任人事に移るが、通常国会を前にスピーディーさが求められる一方で、党内調整を含め、的確な人事が鳩山首相には求められる。後任には、野田財務副大臣の昇格や菅副総理、仙谷行政刷新相の名前も取りざたされている。人事をめぐる混乱が続けば政権の傷が深まるのは必至な情勢となっている。