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民主党代表選、菅氏と小沢氏“一騎打ち”に

2010年8月27日 5:04
民主党代表選、菅氏と小沢氏“一騎打ち”に

 民主党・小沢前幹事長が26日に来月の党代表選挙に立候補する考えを表明したことで、代表選は菅首相と小沢氏の全面対決となる見通しになった。

 出馬の理由について、小沢氏は周辺に「自身のグループも含めた挙党態勢が受け入れられなかったため」と語っている。小沢氏は、支持拡大を狙って早速動き、赤松前農水相らの支持を得た。しかし「政治とカネ」の問題を抱えて世論の反発を受ける小沢氏が今後、どれだけ支持を広げられるか、見通しは不透明だ。

 迎え撃つ形となる菅首相は26日夜、「挙党態勢なんか拒否するなんてことはあり得ません。(鳩山前首相には)小沢氏の了解がなくしては何も決められないという、そういう形はあまりよくないということを申し上げました」と話した。また、ロシアを訪問している鳩山氏の帰国を待って、鳩山氏とあらためて会談する考えも示した。

 菅首相は、追加経済対策をまとめた上で、週明けには正式な出馬表明を行う方針で、小沢氏も31日に出馬会見をする方向で検討している。

 こうした民主党内の動きを、野党は厳しく批判している。

 自民党・山本一太参院政審会長「民主党は奇々怪々。派閥政治が華やかだったころの自民党と比べても、ずっとひどいと思う。一言で言うと、国民不在の茶番劇じゃないかと」

 公明党・山口那津男代表「災害対応や円高、株安に対する緊急の対応をできないで、国益を損なっている側面がある。そういう政治空白は許されない」

 民主党内には、2人の全面対決は回避すべきという意見も一部に残っているが、党幹部は小沢氏の出馬を受け、「これで白黒決着をつけられる」と対決姿勢を強めている。一方で、依然として態度を決めかねている議員も多く、党内からは「国民不在の戦いをしたら世論から見放されてしまう」といった声も出ている。