×

菅改造内閣が発足「脱小沢路線」さらに強化

2010年9月17日 18:07
菅改造内閣が発足「脱小沢路線」さらに強化

 17日夕方、菅改造内閣が発足した。

 菅首相は、今回の人事で「脱小沢路線」をさらに強化した。約120人の小沢グループからは入閣はなし。また、17人の閣僚の中で民主党代表選挙で小沢元代表に投票したとみられる議員は海江田経財相ら3人だけとなっている。

 党役員人事とあわせて、菅首相はねじれ国会に向けて自分が信頼できる実務者を要所要所に配置した形だが、菅首相の側近議員からでさえ「やりすぎだ」との声が上がっている。小沢氏も代表代行就任を拒否し、党内に分裂の火種を残した。

 また、人事については、岡田幹事長や前原外相が閣僚交代に難色を示すなど、調整には手間取った。これは、若手議員が多い民主党では、重要ポストにはまる人材が少ないという背景もある。しかし、その結果、今回留任した閣僚は5人、民主党政権発足時から続けているのは北沢防衛相のみで、政治主導を確立するために一人の閣僚が長い期間務めるという理想は崩れたと言わざるを得ない。

 この体制が来年度予算編成や経済対策など難しい課題に新たな力を発揮できるのか。菅新内閣は嵐の中の船出となる。