×

首相「この国会で希望の種をまきましょう」

2011年10月28日 18:22
首相「この国会で希望の種をまきましょう」

 国会では28日午後、野田首相が所信表明演説を行い、「この国会で希望の種をまきましょう」と強調、東日本大震災の被災地復興のための11年度第3次補正予算案の早期成立に各党の協力を求めた。また、ヤマ場を迎えているTPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉参加問題については「できるだけ早く結論を出す」と述べるにとどめた。

 政府は、第3次補正予算案を来月中旬までに成立させたい考えだが、その財源は所得税や法人税などの増税が柱となっているため、野田首相は、まず政治家自ら身を削る覚悟を強調し、来月の給与から3割カット、年間で約1200万円を自主返納することを決めた。大臣・副大臣は2割、政務官は1割カットするとしている。ただ、野党側は「まだまだ不十分だ」などと冷ややかな反応を示している。

 また、ヤマ場を迎えているTPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉参加問題については、賛成派・反対派ともに強硬になっているだけに「できるだけ早く結論を出す」と述べるにとどめた。

 TPPの交渉に参加するかどうかは、民主党内でも議論が真っ二つに割れていて、28日も党内の議論が続いている。いよいよ来週にかけて意見集約が本格化するが、まとまる見通しは立っておらず、賛成・反対の双方が収まる決着を図れるのか、野田首相の指導力が問われることになりそうだ。