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消費税増税めぐり、民主内議論が最大の山場

2011年12月29日 16:22
消費税増税めぐり、民主内議論が最大の山場

 消費税増税を含む社会保障と税の一体改革をめぐる民主党内の議論が、最大の山場を迎えている。野田首相は29日午後、党の会議に出席し、自ら増税反対派の説得に当たる考え。

 党内には依然、増税への反対論が根強くあるが、野田首相は日本時間28日夜、訪問先のインドで、党の意見を年内にとりまとめる方針に「ブレはない」と強調した。

 野田首相「社会保障と税の一体改革というこのテーマは、重たい決断として既定方針通り進めていきたいと思う。国民から拍手喝采されるテーマではないが、やらなければならないことはきちっと党内にも説明し、国民にもご説明していきたいと思う。この方針に全くブレはございません」

 消費税増税をめぐっては、28日の会議で13年10月に税率を8%に引き上げ、15年4月にさらに10%まで引き上げる案が提示された。しかし、連日の議論にもかかわらず、増税そのものに反対する意見は収まらない。党の税調幹部は、増税の時期を遅らせる、または曖昧にする案も検討していて、なんとか29日中に意見をとりまとめたい考え。

 28日は消費税増税に反対して、離党する議員も出た。年内はこれ以上、離党の動きが広がることはなさそうだが、「消費税を強引に進めれば、年明けにはさらなる離党者が出かねない」との声もある。

 29日午後の会議には、インドから帰国したばかりの野田首相も出席する。自ら定めた「年内」というタイムリミットが迫る中、党内反対派を説得しきれるのか、野田首相の真価が問われる。