政府・民主党の幹部が６日、会合を開き、年金制度の抜本改革で必要となる財源の試算について前原政調会長に対応を一任した。前原氏は試算を公表する考え。

　民主党の作業チームは去年、年金の抜本改革をした場合、消費税率を１０％にしても２０７５年度にはさらに最大で７．１％引き上げる必要があるとの試算を行っていた。政府・民主党はこれまで、「当面、試算を公表しない」としてきたが、改めて話し合った結果、前原政調会長に扱いを一任した。前原氏は試算を公表する考え。試算を公表しないことに野党側が反発する中、与野党協議への影響などを考慮して公表することになったとみられる。

　一方、公明党・石井政調会長は「民主党の一部の幹部が検討過程の中で試みの資料として作ったもので、我々が求めている年金制度の全体像を示したものではない」と述べ、法案提出前の事前の与野党協議には応じられないとの考えを改めて示した。